GigRigからの新提案 “Z-Cable” をテストした。どんなものかと言うとギターからのピュアな信号を保ってアンプへ入力する装置なのである。設置場所はアンプ直前、エフェクターをいくつも繋いで、劣化したり、また逆にHi-Fiになった信号をあたかもギタ直のような感じにすると言うものなのだ。
Z-Cableへの入力は普通のパッチorシールドで、Z-Cableからアンプへは付属のキャノン/フォン・ケーブルを使う。「付属のケーブルを使ってくれ!!」なんてシールが貼ってあるのでこのあたりにも秘密があるのかもしれない。今回は4Mのケーブルであった。(ケーブル長で値段が違う設定となっている)それにしても箱が立派、今までのGigRig製品ではありえない(笑)大きさはストンプと同程度か若干小ぶりといったところか。
9V電源を入れるとご覧の通りGigRigのロゴが白色に点灯する…イカスね。コントロールツマミは2つ、ギターからアンプまでのおおよその長さをLong,Mid,Short,そしてケーブル長シミュレーション無しのActive(たぶんバイパス音だと思われる)に合わせるものと、Reactanceと言う信号を本来のギター信号に限りなく近づけるツマミとなっている。ケーブル長シミュの設定は付属のケーブルを考慮し4M+がShort,8M+がMidle,12M+がロングと考えさぐるかたちになる。Reactanceと言う謎のツマミの説明はサイトでは[warm and round to bright and sharp]となっていた。
とりあえず真空管アンプ、Axe-Fxを使ってあれこれと実験してみた。Axe-Fxの場合はInputだけではなくFX-Loopに入れ込みパッチチェンジで音色の違いを確かめる実験もしてみた。
前もって言っておくが困った事にこの装置の評価は大変にしずらい。なので感じた事だけ。
今回は4MのケーブルなのでケーブルシミュのツマミをShortに合わせた。その状態でReactanceを右へ回しきると極々若干ハイ落ちへシフトしたかなぁ〜程度。左へ振り切るとこれまた極々少々明るくなったのかなぁ〜程度。つまりあまり変化がないのである。想像だが私の環境ではあまり劣化する事なしにギター信号がアンプへ入力されているためではないかと思われる。ヴィンテージもののペダルやVol,ワウといった繋いだだけで音にハリや元気がなくなるエフェクターをしこたま繋いだ時に威力を発揮するのかもしれない。
と半ば変化を確認出来ず諦めていたのだが、ケーブルシミュをMiddle,Longに変えたとたん初めて変化らしい変化になった。てっきり4Mはショートと思い込んでいた(^^; サイトの説明のようにwarm ,bright and sharpみたいな感じに変化した。右に回すとwarm からこもった音、左はbright and sharpだ。EQのような変化ではないし、かといってアンプに付いてるPresenceやBrightとも違う。Reactanceを説明すのが難しいのである。なので謎なのである。繋いで音を変化させて良くするのではなく元の音に近づける機器なので余計に説明のしようがない。
PC付属の辞典で調べるとReactanceとは「複素量で表されたインピーダンスの虚数部分。交流抵抗のうち、コイルのインダクタンスやコンデンサーの電気容量による部分。位相を変化させる。単位はオーム(Ω)。」なんて意味らしい。中にキャパシタが入ってたりして(笑)
ギタ直の信号へ近づける事も勿論ありだが、その一歩手前、若干劣化方向へシフトさせて使うのもありだろう。尊敬する神々がHi-Fiになりすぎた信号をシールドの向きを逆に使い劣化させる手法をとっている感じになるのではないかと思われる…ちょっとマニアックだしオカルト的だよね(笑)
この考え方でAxe-Fxに繋いでケーブルシミュをMiddleポジション、Reactanceを少しwarm(劣化)方向へ調節してみたら良い感じにチリチリしたデジタル感が薄まるパッチもあったのは確か。
自分の環境ではあまり恩恵を被れ無いが、劇的に変わる場合もあるかもしれない。試奏時には自分のペダルボード持って行かないとだめだね。
うわぁ。
なんだかマニアックな製品ですねぇ。(笑)
Vitaliserとかバッファともちょっと違うようですし・・・
調整範囲が結構ありそうなので、接続するシステムによって微調整はできそうですね。
>主審さん、おはっす!!
Vitalise…いいとこつきますね…仰る通り考え方は同じ方を向いた製品だと思いますよ。本文でもVitaliseの事を書こうかとも思いましたが決めつけられる可能性もあるかとやめといたんです。ケーブルのシミュレーションてカテゴリーは初めてです。大きなくくりでは同族かもですね。
仰る通りシステムによっては微調整が効くと思います。実際に使わないと理解できない商品ですかね。
Reactanceをいじって変化無しのボードは逆にあまり劣化が無いと判断出来るのかなぁと…一晩寝てそんな感じです(^^;